2014年12月31日

アンヌ クラップ女史 逝去

去年の12月だから、1年前になるが、アンヌ クラップ女史が逝去されていた。最新刊の香港の雑誌Orientationsで知った。85歳だから、まあそういうものだろうか?  米国のボストンの隣のハーヴァード大学があるケンブリッジ(英国ではない)のご自宅での逝去で, 学者の終の棲家としてはふさわしいものだろうと、少し羨ましくなる。

Anne de Coursey Clapp(1928-2013)  名前からすると フランス貴族系のかたのように思う。

文徴明の優れた本を書き、唐寅の本も書いている。
クラップ女史の逝去直後に、 台北國立故宮博物院の明四大家展(沈周・文徴明・唐寅・仇英)が始まったのも皮肉な暗合ではある。




posted by 山科玲児 at 20:11| Comment(0) | 2014年日記

アナベル  リー の英語

アナベルリー


昨晩、久しぶりのエドガー アラン ポーの詩集を取り出して アナベルリーを読んだが、
読むたびにこの易しい英語の喚起力には感動する。
 また、他の詩  「アニーへ」はラジアントな英語としうのかキラキラするような英語の輝きがものすごい。
ただ、最近アナベルリーで検索すると上海のファッションメーカーがでてくるのは少しいらだたしい。
このアナベルリーの最後の節(上イメージ)で、月が決して輝かない、星が決して昇らない、という言い方をしているが、これは新約聖書などにもある修辞法で、月が決して輝かなかったとしても、XXX.というような逆説的な表現である。

あの「天地は滅びるであろう。しかし私の言葉は決して滅びない」(マルコ・ルカ)というのと同じ形式の修辞法のようだ。
「天地は滅びるであろう」という翻訳を、シュッツのクライネガイストリッヘコンチェルトSWV300で読んだとき、なんかおかしい歌詞だなあ?と思ったことはあるが、一種の修辞法だと思う。

 

posted by 山科玲児 at 15:58| Comment(0) | 2014年日記

マショーの泉のレ

マショー


  久しぶりにギョーム・ド・マショー(1300?-1377)の泉のレを聴いた(ヒリヤード アンサンブル)
。神秘的な感じの音楽で学生時代から好きだった。音楽専門図書館にいって、楽譜のコピーをとったりしたものだ。今もそのコピーはもっている。もっとも後年に小さな印刷本楽譜集を入手できた。
 マショーは1377年逝去だから。黒死病にはなんとか生き残ったようである。自分で作品を編集した手写本の立派な作品集がパリのBiblioteque Nationaleに所蔵されてるようだから、幸運な人だと思う。

ネットでも、このCDの演奏ではないが、泉のレを部分的に聴くことができる。

 あとのほうは低音でかなり陰気である。

 全曲だと20分以上になるせいか、あまり録音がないのが残念だ。

 このレと呼ばれる形式の音楽でマショーが多声に作曲したものは2曲だけ残っている。もう一つの「愉しみのレLay de Confort」は「泉のレ」より長大なものなんで結構期待していたのだが、演奏を聴いたところあまり好きになれずがっかりしたことがある。

 14世紀のこの種の曲は、一時とても愛好したものだが、最近はしばらくご無沙汰していた。


 
posted by 山科玲児 at 11:22| Comment(0) | 2014年日記

2014年12月30日

御製詩をのぞく



御製生春詩
http://reijibook.exblog.jp/16179167/
の典拠をみつけようとして
乾骭苣サ詩の目録をネットで読んでいるのだが、なかなか面白い。たかが目録とはいえないものがある。乾隆帝がなにに興味をもっていたのかが時間的順序に従ってなんとなくわかるのだ。ある意味で伝記の一部を覗いているような感じがする。

御製詩第一集 目録1
https://archive.org/details/06052046.cn
をみると、乾驍X年32−3歳ごろに既に多量の良質な書画を集めて鑑賞していたことがわかる。乾隆帝のコレクションというと、なんか中年以降隠居してやっているような感じがするが、全然違う。むしろ若いころのほうが熱心で、中年以降は戦争に熱心だったような感じがする。清朝としては骨董品に溺れてくれたほうがよかったのではなかろうか。

ただ、御製生春詩は嘉慶帝の御製である可能性も高いので、どうもみつからない。その点では無駄な作業なのかもしれない。

タグ:乾隆帝
posted by 山科玲児 at 18:03| Comment(1) | 2014年日記

2014年12月29日

御製生春詩




御製生春詩

の詩がはたぶん乾髓驍フ作だと思うが、膨大な御製詩集からみつけるのは簡単ではない。

四庫全書をデジタルで公開しているサイトもあるようなので、なんとかみつけてみたいものである。

ちなみに、御製生春詩二十首 次韻 元徴之は、全く違う詩が1セットある。乾骭苣サ詩 三集69巻

てっきりこれだとおもってたら違った。



posted by 山科玲児 at 21:58| Comment(0) | 2014年日記

2014年12月28日

ロシア通貨危機 続報


原油価格は五十ドル台で底を打ったようで、ロシア ルーブルもある程度 急落から反発した。

これ以上の通貨危機には、さしあたり、他の要因が無い限りならないと思う。



posted by 山科玲児 at 17:53| Comment(0) | 2014年日記

盗品と古美術

墓盗人と贋物つくり



  美術界や古美術の話で、盗難・盗品という話は屡々でる。有名な宝石と同様に高価で、しかも金塊などと違って分割が難しく伝世のあとをたどることができるからである。また、基本的には、類品はあるとしても唯一無二なので人間の所有欲・虚栄心をあおるところがあり人間ドラマを生みやすいからであろう。金塊や札束を盗んだとしてもその金塊や札束の歴史が語られるなどということはない。

 美術館博物館にしても蒐集家にしても、盗品を買ってしまったりすることはあるだろうし、有名な絵画にしても盗品になってしまった歴史をもっていることが多い。モナリザも一度以上盗難されているし、ゲントの祭壇画の盗難事件は私も書いておいた。
  ゲントの祭壇画の盗難とその模写 、及び2、3の問題      http://reijiyamashina.sakura.ne.jp/gentalte.htm

 ただ、問題になるのは、盗難時に破壊されたり、汚損したり、分割されたり、改造されたりすることが少なくないことである。
 例えば、中華民国期に、蒐集家 裴景福のところから盗まれた薦季直表墨跡
は、盗賊によって地下に埋められてしまい、腐って消滅してしまった。

 最近では、ソウルの韓国美術博物館にあった盗品48点に「盗品であることを隠すために題記をきりとったり、塗り直したり」というような破壊が行われたようである。
レコードチャイナ http://www.recordchina.co.jp/a96214.html

ただ、この破壊が韓国美術博物館自身によって行われたのか、そこに入る以前の段階で行われたのは現時点では不明である。

しかしながら、上記リンクの中央日報の記事によると、
>「田舎の廃家のようなところに国宝級の文化財がぎっしり並んでいた」
>「仏像と仏画の上に積もった塵は1センチ以上もあった」

 という(誇張もあるだろうが)凄惨な保存状態だったようで、美術館博物館どころか、蒐集家としても落第だ。

イメージには 主に日本考古学上の盗掘・贋作をあつかった興味深い本
玉利 勲、墓盗人と贋物づくり―日本考古学外史 (平凡社選書) 、1992/4


posted by 山科玲児 at 09:41| Comment(0) | 2014年日記

2014年12月27日

実験室のミスでエボラ感染可能性?米国アトランタ


米国アトランタのCDCの実験室で、エボラ ウイルスの取り扱いにミスがあり、
12人が接触した疑いがでた(別の報道では1人) 

CDC reports potential Ebola exposure in Atlanta lab (英文 12月24日 米国時間)


CDC、最近ミスが多いように思う。ひょっとしらCDCの情報システムがハッキングされて混乱しているのだろうか??

このニュース、日本のマスコミではネットも含めてあまりとりあげられていないので、あえてあげることにした。



posted by 山科玲児 at 08:40| Comment(0) | 2014年日記

オメガヴィスペン

オメガヴィスペン

 いわゆる「万能なんとか」のキッチンツールはいかがわしいものが多いが、これはなかなか使える。
炒めるときに鍋に焼き付きやすいものをうまくひっくりかえしたり、長いパスタを鍋におしこんだり
普通のヘラよりずっと使いやすい。また、食器洗いネットを巻いてグラス内の洗いをやるとこれがとても効果的だった。

  スウェーデン製、たまにドイツのメーカーだからといって買うと中国製だったりするがこれはちゃんとスウェーデン製だ。

 結構売れてるらしい。

posted by 山科玲児 at 08:14| Comment(0) | 2014年日記

2014年12月26日

日本経済新聞社 文化事業部次長が 覚醒剤


 判決が確定したのだから、えん罪とはいえないわけで、ここに書いてもいいだろう。
日本経済新聞社文化事業部次長(46)というと、もう若気の至りという感じじゃない、また覚醒剤なら「マリファナやってみました」の類いじゃない。持っているからといって中毒者とは限らない。売人・仲買人かもしれないが、所持量が少ないことから中毒者だと思う。売人ならもっと多くもっていそうだ。、
「元」といっても、逮捕されて今月2日に懲戒免職されたんだから、バリバリの現役だ。

元日経新聞次長に有罪判決 覚醒剤所持 東京地裁http://www.sankei.com/affairs/news/141209/afr1412090013-n1.html
>今年11月に神奈川県内の自宅で覚醒剤約0・37グラムを所持したほか、1月には郵便で届いた荷物を覚醒剤と認識しながら受け取った。

 しかし、円城寺会長が古美術界に大きな影響をもっていたころの栄光を誇った、日経新聞 文化部門もなんと凋落したものだ。覚醒剤中毒人間が次長(事実上一番動き回る人・ プロジェクトの推進力になりやすい地位)なんだから、ここ10年ぐらいみるべき展覧会がないのもあたりまえだと思った。マスコミの腐敗は古美術界も毒している。

 昔から「日経新聞のいうとおりにやると株で損する」と、いわれているが、もういいとこが何もない新聞になっている。 ドラッグ新聞と呼ぶことにしよう。 1970年代に、毎麻新聞というドラッグミニコミがあったことを思い出した。


posted by 山科玲児 at 09:24| Comment(0) | 2014年日記