2017年12月09日

レイモンド スマリヤン



レイモンド スマリヤン先生が,201726日に97歳で逝去されていた。

  追悼記事

だから、天寿だといえるんだが、逝去を悼むとともに、功績 業績をふりかえりたい。

はっきりいって変わった人だったが、多彩な天才には違いない。
スマリヤン先生は幼い頃から音楽の才能を発揮しておりピアニストを志していた。ところが病気のため断念した。

   Youtubeに、   スカルラッティの曲の演奏がある。

  論理学 数学を学び、これもまた若くして業績をあげている。、手品師としても一流で、大学の学費のたしにしたそうである。米国の大学学費の法外なことは有名である。
 特筆すべきは、あの難解そのもので、学者ですら敬遠しそうなゲーデルの不完全定理を、より初等的で分かりやすい(それでもやはり難解だと私は思う)形式で書き直したことだ。

  専門的には、タルスキの業績とつなげたといわれる。

 現在は、ゲーデルの仕事を理解するためには、スマリヤンの定理を経由するのが常道で、ゲーデルの原論文に挑戦する人は少ないと思う。

posted by 山科玲児 at 10:38| Comment(0) | 日記

2017年12月08日

アンチノリ家のリュネット


Bargello.JPGLucca Della Robbia (2).JPG

 fonntana  様 から教えてもらったのですが、陶彫がらみで、、
イタリアのフィレンチェのバルジェロ美術館(イメージは中庭の階段、なんかエッシャー風です。)で 米国ブルックリン美術館からの里帰り展
が開催されているようです。

ブルックリンからバルジェロ美術館へ
DA BROOKLYN AL BARGELLO
http://bargellomusei.beniculturali.it/page/IN%20PRIMO%20PIANO.html

現在でも有名なワイン業者アンチノリMarchesi Antinori
http://www.antinori.it/
 の先祖であるニッコロ トマソ  アンチノリNiccolo di Tommaso Antinori (1454-1520) がパトロンになって作ったようです。アンチノリ家の紋章が両端についています。

ジョヴァンニ デッラ ロッビアGiovanni della Robbia (Firenze 1469-1529)が16世紀初ごろに親方として制作した大きな彩釉リュネットです。
なんか画像みると煩雑過ぎる感がありますが、実はこれはとっても大きいものなんですね。
174,6cm x 364,5cm x 33cm
横幅が3.6mもあります。3m以上!!

なんか、日光東照宮の陽明門みたいですねえ。。ロッビア一族の作品ならアンドレア デッラ ロッビアの青と白を基調にした大きな作品:ニッコリーニの受胎告知(イメージは、部分を本の表紙に使ったもの)のようなものが頂点だと思っていて、こういうのはあまり好きじゃないのですが、それでも労作だとは思います。
19世紀後期にアメリカへ売られたようです。

ブルックリンのリュネットの公式のブルックリン美術館公開の修理動画がありました
https://www.youtube.com/watch?v=rx_rS1E9nGA

  ワイン業者アンチノリが修理資金を出したプロジェクトのようです。
  冒頭が、あまりにもアメリカンなので、吹き出してしまいそうになるのですが、中身は非常にまともで、物体としての美術品を再認識いたします。
  このリュネット、多数の彩釉タイル(というより塊)を木材でできた裏板にとりつけた貼り付けて構成されているようです。厚みもかなりある彩釉タイル ブロックなので相互のかみあいや合わせも重要でしょうし、重量もそうとうあるので、起こすときはクレーンのような鎖を使ってますね。自重で壊れる心配もあるでしょう。修理の際は19世紀にあった木材裏板は保存して、タイルの周囲のゴミや充填物は除去しているようです。

 このリュネットの周辺部分の花綱にある、果物や動物なんかは、少し後のフランスのベルナール  パリッシーとその追随者の作品を思わせます。ベルナール  パリッシー自体は、自分の独自性、発明を誇示して、全部一人で開発したように著書で書いてますが、いくらなんでも、それはないのでは。。実はロッビア一族で、ジョヴァンニの弟、  若いルカ デッラ ロッビアLuca della, The Younger Robbia(1482-1547)とジロラモ デッラ  ロッビアGirolamo della Robbia (1488ー1566)はパリで逝去しています。  つまりロッビア一族の技術がフランスへも流れていたわけです。 影響がないとはいいかねますね。

  どうも、ルネサンス時代の芸術家や学者には大言壮語するくせがあるようです。これは生業のためではないか?と思います。  中世のギルド職人は伝統継承を売り物にして生きていけたでしょうが、個人の才覚で収入をえようとしたルネサンス期の一部の天才肌の人は、自己宣伝せざるをえなかったのでしょう。

posted by 山科玲児 at 09:04| Comment(0) | 日記

2017年12月07日

陶彫 東と西


Lucca Della Robbia (2).JPGLucca Della Robbia (1).JPG

2017年11月01日
デッラ  ロッビア一族の作品群
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/181449283.html#comment
を書いたとき、
fonntana  様のコメントもいただき、
  前から、多少あった、ロッビア一族の浮き彫り的な陶磁板、陶彫への関心を新たにし、昔買った本をひっぱりだしたりしました。
(イメージ)

・ドメスティチの「ルカ デッラ  ロッビアとその一族」、遠山公一 訳、1994、東京書籍 (原書は1992,
SCALA)   ISBN-10: 4487763592 

たぶん、ルカ・デッラ・ロッビアによる、大きく、見事な陶彫 聖母のエリザベツ訪問
の修理が終わってピストイアで公開されているらしいのですが、そのプロモ動画もあります。
La Visitazione Della Robbia - a Pistoia - 2017
https://www.youtube.com/watch?v=S0A-vyeD2l8

  こういう大きなものは部分部分に分けて制作して、くみたてるものだそうですが、焼くと縮むし、変形したりするのによくちゃんとできるな、と思いました。実際、多少合わないところはあるようですが、まずまず破綻はみせていないようです。

 それよりも、西洋における、陶彫への愛好というのは、東洋ではないものだと思います。
  唐三彩人物像馬像や秦始皇帝の兵馬俑なんかあるだろう、という人もいるかもしれませんが、あれは皆お墓に埋葬するための制作品で、地上に飾ったり、礼拝したりするためのものではありません。
  勿論、窯の近くのお寺などで、陶磁器で制作した像があることもありますし、福建省徳化窯で明清時代に多量制作した白磁の観音菩薩像などもありますが、やはり少数派じゃないでしょうか。
  西洋の学者は、そういう少数派を過大に紹介することが多いのですが、なんか日本人には異様な感じもします。
  例えば、河北省の寺で複数体みつかった彩釉のかかった遼のころの羅漢像は、西洋では高く評価されたらしく、サリバン先生の中国美術史の本にも出ています。なんでこういうのを大きくあつかうのか、よくわかりませんでした。
メトロポリタン美術館に2例あるので、紹介します。
     https://www.metmuseum.org/art/collection/search/44799
     https://www.metmuseum.org/art/collection/search/42722
    ロイヤルオンタリオにもあったようです。

   唐三彩の像なども、最初に高く買ったのは中国に来た西洋人だったそうです。日本人も西洋かぶれで収集するようになったんですね。
   また、有田の柿右衛門様式のもので、人形がかなりありますが、どうも西洋への輸出品だったようです。日本国内向けではないのです。
  色絵 相撲人形 二組
    http://jmapps.ne.jp/mocoor/det.html?data_id=4275
  > 類例が英国の宮殿などに伝わることから、ヨーロッパ向けの輸出品であったことが分かります。

   この陶彫への愛好の差というか違いが、東洋西洋のなんらかの違いを際立たせているようにも思いました。

posted by 山科玲児 at 10:10| Comment(0) | 日記

NHK受信料 最高裁判決とビジネスホテル 【補足あり】

【補足】最高裁判決文  リンクしました27Pあります。

 私自身テレビは20年以上もっていないし、PCのチューナーも設置せず、ガラケーのワンセグもインストールしていないものを使ってしている。当然、ホテルに泊まってもTVは、つけないことが多い。

 今回の「契約概念」を無視した最高裁大法廷判決によって、テレビを捨てる人々が増加するのを歓迎したい。

【補足】実はこれはマスコミのミスリード・印象操作報道でした。私も騙された。 さすがに最高裁はそこまでバカではなかった。今回の裁判は被告とNHKが高等裁判所の判決を不服として、両方とも訴えた裁判だったのですが、両方とも上告棄却になってます。つまりNHKの訴えも棄却されています。つまりNHKにもかなり不利な判決になっているということです。結局、高裁判決で確定しています。この最高裁判決文は、精査する価値があるようです。まだ読んでいませんが、、


 ところで、前、東横インのNHK裁判のときにも書いたが、、
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/169999752.html

  ビジネスホテルで、TVは必要なのだろうか?

  国内のビジネスホテルはよく利用するが、TVをつけたことはあまりない。
  昔のTVでブラウン管式のものは、ビジネスホテルの机を占領していて、邪魔そのものであった。
  そこでタイピングで記録・日記を書くときに邪魔で困ったことも多い。書類整理にも机が狭くなるので困った。
   最近は、さすがに皆、液晶なのでそれほど大きくないが、それでも使用しない大きなものがあるのは邪魔ではある。
  だいたい真面目に仕事や、研究、研修などをやったあとホテルに帰ってテレビを観るものなんだろうか、、まあテレビ視聴が習慣になっている人はそうなのだろう。。


  ホテル業界では、これを契機に、「テレビなしの部屋」をホテルの全室数の2/3〜3/4ぐらいにして、格安提供したら良いと思う。

 カプセルホテルには、長い間、泊まったことはないが、昔は、無理に押し込めたような小さなTVが設置されていたものだった。 こういうのも不要でNHKの搾取のターゲットになるだろうから、おそらく既に撤去されているのではないか?と思っている。

  一方、私も外国に行ったときは、ホテルでテレビを観て、その国のセンスを感じたりニュースを得たりする。
  外国人旅行者には、テレビありの部屋のほうがよいかもしれないので、テレビありの部屋も残すべきだろう。 あまり杓子定規イデオロギー的にならず、ビジネスとしては柔軟に対応するほうが良いと思う。



posted by 山科玲児 at 08:45| Comment(0) | 日記

2017年12月06日

脩内司?


青磁  常盤山  東博.JPG

今、東京国立博物館の東洋館に
変わった青磁盤(イメージ 当方撮影) が展示されてます。  常盤山文庫からかりてきたものです。むかし、脩内司官窯といわれたものなんだそうです。


川端康成旧蔵の汝窯青磁
も隣に展示されてるので、

今回の中国陶磁展示、なかなか良いんじゃないかと思います。

そのコーナーの目録
あれ、これも川端康成旧蔵だって、川端康成って、どれだけ手を出していたんだろう。骨董商によると金払いが悪く直ぐ手放して下取りにしたりするので、あまり良い客じゃなかったみたいですけどねえ。

ただ、ある古美術商も「川端康成のコレクションはすごかった」と言ってましたから、そうとうレベル高かっただろうな。

posted by 山科玲児 at 09:52| Comment(0) | 日記